がぁさんという漫画家が好きです。↑ジャン王子のパンプキンパイなんか読むとだいたいの作風がつかめると思います。ジャッキーさんが好きそうでしょ！僕が全力で薦める作品にハズレなどありません。僕が全力で薦める作品を面白いと思わないのだとしたらそれはその人のほうに問題があるのです。この傲慢さは何なのかといえば、僕の理想の世界観に照らして「正しい、美しい」と思えるようなものを、僕自身が否定するわけにはいかないということからきています。また、誰にも否定されるわけにはいかないということでもあります。僕は自分の信じているものが普遍的なものであると信じていたいからです。がぁさん先生は全然売れていない（売れなかった）漫画家ですけれども、僕は心から愛しております。特におすすめなのは『のぞみちゃんホットライン』全一巻（徳間書店）『だいらんど』全一巻（大都社）『背後霊24時！！』全三巻（秋田書店、ヤングチャンピオンコミックス）です。いずれも寄生獣とかクッキングパパとかのサイズです。『背後霊』はギリギリまだ買えるかもしれませんが、上二つはちょっと難しいですね。根気よく探せばブックオフに（必ず１００円で）あります。『のぞみちゃん』の素晴らしいのは、そこに愛があるからです。体をつなげ合わせながら、「心もつながっていたい」と願う少年少女の純粋な愛と寂しさが、これ以上ないほどの説得力で描かれるからです。15歳ののぞみちゃん（東京在住）とみのる君（大阪在住）は、ある日とつぜんテレパシーで精神がつながってしまいます。伝わるのは頭で考えた言葉だけでなく、視覚、聴覚、触覚などあらゆる感覚器官の情報のようです。排泄の感覚や、性的な快感すら共有してしまいます。二人はまず「感覚はつながっているが、気持ちがつながっていない」という状態になります。お互いに（主にのぞみちゃんのほうが）相手のことを疎ましく思う段階がこれです。しかし「一緒に生活」をしているうちに、気持ちがつながってきます。二人は恋愛状態になるわけです。これがまたすごいのは、作中ではハッキリと述べられていないものの、おそらく「恋心」もある程度は共有していて、「相手が自分のことを好きだ」ということを、なんとなくでもテレパシーを通じてわかりあえてしまっていた。だから、あえて「好きだ」という言葉も何も使わないでも、「自分と相手は心でつながっているんだ」ということを意識で